キヨが走って向かった先はイノリの家。
キヨが家に着くと、コートすら着ていない薄着のイノリがキヨの家の前に立っていた。
「…イノリ?」
名前を呼ばれたイノリはビクッと肩を震わせると、振り向いた。
イノリはキヨが巻いているマフラーが、いつもカゼがしている物だと気付くと顔をしかめた。
「どうしたの?何か用だった?」
「…カゼと東京に行くんだってな。…もうさよならだな」
イノリは冷たい目つきでキヨを見る。
「やっとお前のおもりから解放されるな。せいせいするよ」
「…っ!なんでそんな事言うの?…イノリはそれで平気なの?」
「…あぁ、とっととカゼと行っちまえ」
イノリがそう言って家に入ろうとすると、キヨが大声で泣き出した。
驚いたイノリは振り向く。
「うあああんっ!!やだぁ!イノリがいないのは嫌だよぉぉ……」
キヨが顔を押さえながら涙を流していると、イノリは目をギュッと瞑って顔を上に向けた。
「何なんだよ、お前は。…勝手に東京行くって言ったり…カゼのマフラーしてたり。何がしたいんだよ!」
「だって…1人が嫌だったんだもん。誰とも離れたくないんだもん。……でもイノリと離れるのが1番嫌だ。でもね、新しい道を歩いて行こうとするイノリを引き止める権利なんて…私にはないもの」
イノリは下唇を噛むと駆け寄ってキヨを抱きしめた。
キヨから香るカゼの匂いが悔しかった。
「…勝手に俺から離れるな。そんなの許さない。許すわけないだろ」
「い…言ってる事がわからないよ」
「俺から離れていくなって言ってるんだよ。わかれ」
イノリはかじかむキヨの手を握ると、ハァッと息を吹きかけた。
「お前の手、冷た過ぎ。しもやけになるぞ」
イノリはゴシゴシとキヨの手を擦る。
「…イノリあったかい」
キヨは感じる事の出来るイノリのぬくもりが嬉しかった。
冷たい風から香るイノリの匂い。
イノリがここにいるのだと感じられる。
キヨが家に着くと、コートすら着ていない薄着のイノリがキヨの家の前に立っていた。
「…イノリ?」
名前を呼ばれたイノリはビクッと肩を震わせると、振り向いた。
イノリはキヨが巻いているマフラーが、いつもカゼがしている物だと気付くと顔をしかめた。
「どうしたの?何か用だった?」
「…カゼと東京に行くんだってな。…もうさよならだな」
イノリは冷たい目つきでキヨを見る。
「やっとお前のおもりから解放されるな。せいせいするよ」
「…っ!なんでそんな事言うの?…イノリはそれで平気なの?」
「…あぁ、とっととカゼと行っちまえ」
イノリがそう言って家に入ろうとすると、キヨが大声で泣き出した。
驚いたイノリは振り向く。
「うあああんっ!!やだぁ!イノリがいないのは嫌だよぉぉ……」
キヨが顔を押さえながら涙を流していると、イノリは目をギュッと瞑って顔を上に向けた。
「何なんだよ、お前は。…勝手に東京行くって言ったり…カゼのマフラーしてたり。何がしたいんだよ!」
「だって…1人が嫌だったんだもん。誰とも離れたくないんだもん。……でもイノリと離れるのが1番嫌だ。でもね、新しい道を歩いて行こうとするイノリを引き止める権利なんて…私にはないもの」
イノリは下唇を噛むと駆け寄ってキヨを抱きしめた。
キヨから香るカゼの匂いが悔しかった。
「…勝手に俺から離れるな。そんなの許さない。許すわけないだろ」
「い…言ってる事がわからないよ」
「俺から離れていくなって言ってるんだよ。わかれ」
イノリはかじかむキヨの手を握ると、ハァッと息を吹きかけた。
「お前の手、冷た過ぎ。しもやけになるぞ」
イノリはゴシゴシとキヨの手を擦る。
「…イノリあったかい」
キヨは感じる事の出来るイノリのぬくもりが嬉しかった。
冷たい風から香るイノリの匂い。
イノリがここにいるのだと感じられる。

