祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

薄暗いステージに二人きりのイノリとキヨ。


すると、ステージに1人の男が現れた。




「…北山?」

「ん?…誰だ、お前」

「ひでぇな。同じクラスの鈴木だよ」

「……悪い。俺、他人に興味がねぇんだ、許せ」



イノリの言葉に苦笑いする鈴木。





「で、何か用があったんじゃねぇの?」


「あ、あぁ。北山にじゃなくて清田さんに用事があったんだけど…。まぁいいや」


「キヨに?」


「おう。…てか、お前と清田さんって付き合ってるのか?」


「いや、付き合ってねぇけど。ただの幼なじみだ」




イノリの言葉に鈴木は明らかにホッとした表情を浮かべる。





「…俺さ、入学した頃から清田さんの事気になってたんだ。で、今日のフィーリングカップルで清田さんはタイプとかないって言ってただろ?だから、俺にもチャンスがあるかなって思ってな」


「ふ〜ん…。物好きもいるんだな」


「でもよかったよ。北山と付き合ってるものだと思ってたから。今日はそれを知れただけで満足だ」



鈴木はそう言うと、ステージから去っていった。




「…入学した頃からか。バカだな。俺なんかな……」



イノリはキヨの顔を見つめた。


キヨはうっすらとヨダレを垂らしながら眠っている。