祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「好きなタイプって言われてもなぁ…。チビでまるまるしてる泣き虫な女かな」


イノリがそう答えると周りは笑い出した。




「………イノリ。ある意味告白だよ、それ」

「はぁ!?どこがだよ!!」

「………痛い」



イノリがカゼを殴るを更に笑いが湧く。




「キヨ、イノリのあれってキヨの事よ。よかったわね」

「…違うよ、カンナ。イノリは…そういう意味で言ったんじゃない。わかるよ」



キヨは期待する事が恐かった。


期待した事が外れた時の絶望感が恐かったから。




「はい、では次は女子の番です」



司会者が端から女子を指していく。

女子達はいかにもカゼだとわかる解答をしている。




「私は…沈黙が苦にならなくて、言葉にしなくても全てを分かり合える人かしら」



カンナがそう答えると周りの男子達が騒ぎ出す。

才色兼備のカンナもカゼ並に人気があるのだった。




「次は清田さんお願いします」


「…私は…タイプとかそんなので好きになった事がないのでわかりません」


「では、もし今好きな人がいるのなら、その人のどこが好きですか?」


「大好きだから好きです!…口は悪いし怒りっぽいけど、実は誰よりも優しくて私を大切にしてくれる人です。…子ども扱いしかされないけど」



キヨがそう答えると、カンナ達は優しく微笑んでいた。