祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

文化祭当日。



「あはは!イノリ似合わなーい」

「笑うな!!」



キヨは白いスーツを着て前髪をアップにしたホスト姿のイノリを指差して笑っていた。




「お前こそウエイトレスの格好似合ってねぇぞ!!足出し過ぎだ!!」

「メイドさんの格好するの憧れてたから何と言われてもいいもん」

「……俺の前だけにしろよ」

「何か言った?」

「何でもねぇよ」



キヨとイノリが話していると、着替えが済んだケンとカンナがやってきた。




「わぁ、カンナ似合うね!エロエロだけど」

「何か恥ずかしいわ」



カンナは顔を赤くしながらスカートを下げる。


その隣りでホストになりきったケンがポーズを決めている。




「…ケンもイノリと同じくらい似合わないね」

「えー!!そりゃないよ、キヨ〜」



4人が話していると周りがざわめく声が聞こえてきた。


4人が振り向くと、ホストというより紳士みたいなカゼが立っていた。


カンナは息を飲む。




「かっ…カッコいい!!カゼ、カッコ良すぎるよ!!」

「あぁ。紳士みたいだな」

「もーこんなんじゃカゼばっかり指名入っちゃうじゃん!!俺にも客回してよ?」



キヨとイノリ、そしてケンはカゼに賛美を浴びせる。


カンナはただ呆然とカゼに見とれていた。