祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

昼食の時間になり5人で食堂に向かうと、カゼを見た女子達が騒ぎ出す。



「キャーッ!倉木先輩だ♪写メ撮っちゃおう」

「…カンナ様、カゼが倉木先輩〜♪と騒がれてますよ」

「だから何よ。勝手に騒がせておけばいいでしょ」



カンナはケンを睨む。


本当なら今すぐにカゼを隠し撮りした女の子達の携帯を壊したいカンナ。



当のカゼは、女の子達の声が聞こえているのかいないのか、キヨの手を引いて歩くイノリの寝癖にくるくると指を絡ませて遊んでいる。



そんなこんなで食堂に着いた5人。



「俺、あの席がいい。あの席の向かいに座ってる子、パンツ見えてんだもん。折角ただで見れるんだよ?」

「ケンは何バカ言ってんの!!叩くわよ!!」

「………パンツくらいで興奮出来るなんて羨ましいね」

「バカバカしい!!」



5人は騒ぎながら食券を買い、カウンターに並ぶ。


するとカゼの元に後輩が何人かやってきた。




「倉木先輩。こんにちは♪」

「………ちわ」

「先輩って本当カッコいいですよね。顔小さいし整ってるし、体は細くて背高いし」

「………ども」



お腹が空いてるカゼは騒ぐ後輩達を適当にあしらう。




「先輩は何食べるんですか?私、先輩と同じの食べよっ♪」

「………カレーとB定。あとプリン」

「そんなに食べるんですか!?先輩細いのに」

「………うん。腹が減っては戦は出来ないからね」



カゼの言葉に楽しそうに笑う女の子達。


その光景を見ながらイライラしているカンナの横で、イノリとキヨが何やら言い争っていた。



「イノリのバカ!何で勝手に私のうどんに七味唐辛子入れるかな!!しかも大量に!!」


「お前が先に俺のオムライスにマヨネーズで『S男(^^)』とか汚ねぇ字で書いたからだろ!仕返しだ!!…それに書くなら、せめてケチャップで書けよな!!」



ギャーギャー騒ぐ2人をケンとカンナは苦笑いしながら見ていた。




「本当仲良しだよね、あの2人。食堂に来てまで喧嘩してるし」

「そうね。喧嘩するほど仲がいいって言葉はキヨとイノリの為にある言葉ね」