祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「おいケン!!困らすなよ」



イノリがケンを叩くと、クラスに笑いが起こる。




「カゼは何やりたい?おーいカゼ!」



ケンがカゼを揺すると、カゼはうっすらと目を開ける。



「………食いもんがあれば何でもいい」

「じゃあホストでいいね♪」

「………やだ」

「ホストクラブにも食べ物あるよ?」

「………じゃあいいよ」



カゼはコクリと頷く。




「そんなんでいいのかよ!?カゼ、ホストっていうのはなぁ女に群がられるんだぞ!?お前は性欲を我慢出来るのか?」

「イノリ、話があらぬ方向に行ってるけど」

「うっせぇ!キヨは黙ってろ!!」

「何ですって!?高校生なのに性欲がどうとか言ってるイノリを心配してあげてるんでしょ!」

「要らぬ心配だ」



イノリとキヨがギャーギャー騒いでいると、カンナがボソッと呟いた。




「夫婦漫才でいいんじゃない?」

「誰が夫婦だ!カンナの女王様劇でいんじゃね?」

「誰が女王様よ!!…じゃあもうケンのバンドライブでいいじゃない」

「………客が来なくなるよ」

「どういう意味だよ、カゼ!!」



5人が騒いでいると、クラスが笑いに包まれる。

5人はクラスのムードメーカーだった。





結局5人のクラスの出し物はカゼのファンの女子達とケンの熱望により、ホストクラブとなった。


イノリ、ケン、カゼとクラスの男子何人かがホスト役となり、キヨとカンナはウエイトレス係になった。