祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「カンナっ…!!その辺にしてあげて。もうパン食い競争始まるし。ね?」



キヨの言葉にカンナが渋々説教をやめると、カゼとケンはグラウンドに駆けていった。




「男3人はカンナ様には適わないね」

「当たり前よ。ちゃんと叱ってやらないと何するかわからないからね」

「カンナ、お母さんみたい」



キヨとカンナが寄り添いながらグラウンドを見ていると、競技に参加しているカゼとケンがパンを取り合っていた。




「なんであのバカ2人は取り合ってるんだよ」

「1人1つって事わかってないみたいね」



ぶら下がってるパンを全部くわえようとする2人を見てキヨ、カンナ、イノリは笑う。





騒がしく過ぎていく時間。

運動会はいよいよ最終種目のリレーとなり、参加する5人はグラウンドに並ぶ。




「てかキヨ、お前足怪我してんのに走れんのか?」

「うん。みんなとリレーしたいんだもん」

「わかったよ。無理はすんなよ」




イノリはキヨの頭を撫でると、定位置についた。