祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「キヨやっと起きたのね。もう、私が着替えさせたんだからね」

「うぅっ…ありがとう、カンナ。私、凄い恥ずかしいよぉ」



キヨが顔を手で隠して足をバタバタさせると、カンナは笑った。




「ふふっ。可愛かったのよキヨ。イノリから離そうとすると泣くんだもの」

「…こんなんだから、いつまでも女として見てもらえないんだよね」

「そんな事ないわよ。イノリ嬉しいんだと思う。面倒くさがりなのに、嫌がらずにあやしてるもの。それに自分にだけあんなに甘えてくれたら、誰だって愛しいと思うわよ」



カンナの言葉を聞いたキヨは、赤くなりながらスタート位置に立つイノリを見つめた。




「あら、3人共一緒に走るのね。そういや、3人が競走する所なんて見た事ないけど誰が1番速いのかしら」

「カゼじゃないかな?見た目的に」

「うーん…カゼはやる気がないからなぁ。でもイノリも運動神経いいわよね。ケンはインドア派だからどうなのかしら」



カンナとキヨが3人の男達を見ているとピストルが鳴り、3人は走り出した。


カゼとイノリが他の人達とグングンと差をつけていく。



カンナとキヨは、自分達の想い人であるカゼとイノリの姿を見て、声にならない声で叫んでいた。