キヨは1人になった部屋で物思いに耽っていた。




ただ5人でいるだけでよかったあの頃。

何も意識しなくても幸せだった日々。



しかし次第に大人になり、思春期を迎え男と女として互いを意識し始めていた。




恋愛とか恋人だとか、そんな物のせいで崩れていく関係。


男女の間には友情だけの関係は結ばれないのだろうか。




私達は家族のようだけど、家族ではない。



いつ、何の反動で

築き上げた絆が切れてしまうか分からない。




だから

全てをさらけ出すのが恐い…。




キヨはそんな事を思いながら眠りについた。








大切にし過ぎた存在。

その存在を失う事はこの世の何よりも恐い。




そのせいで一歩を踏み出せない彼らは、自分の気持ちに嘘をついて偽り続けていた。




それが過ちに変わっている事には気付かないまま。