祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「は?なんでだよ!!勝手な事すんな」



空っ風の吹くある日のこと。

イノリは母に怒鳴っていた。




「いいじゃない。美月ちゃん達も一緒なんだから」


「そういう問題じゃない!俺らもう18だぞ!?ガキじゃねぇんだ」


「もう仕方ないでしょ!?参加者名簿に5人の名前書いちゃったんだから。早く支度してみんな誘ってきなさい。町内運動会始まるわよ」



イノリが怒鳴っていた理由は

毎年運動会シーズンになると行われる町内運動会に、少子化の影響で参加人数が少ないから是非、と自治会に頼まれたイノリの母が


勝手に5人の名前を登録した事だった。




「ったく。折角の休日なのに勝手な事しやがって。ぜってぇあいつらまだ寝てるぞ」



イノリは文句を言いながら渋々動きやすい格好に着替えると、キヨ達を誘いに家から出た。




ケンとカンナは既に起きていて、勝負事が好きなケンと大人なカンナは参加する事に文句を言わず、すぐに着替えて外に出てきた。