祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「ん〜…イノリぃ…」



イノリが隣りからいなくなった事に気付くと、キヨはぐずり出した。




「はいはい、ちょっと待ってろ。ちゃんといるから泣くな」



イノリはカゼ達に毛布を掛けると、元いた場所に寝そべった。


イノリが戻るとキヨはイノリの胸にすり寄る。




「ったく。何歳のガキだよ、お前は。…まぁいいけど」



いつまで経ってもイノリの存在に安堵を感じ、イノリに甘える癖が直らないキヨ。


しかしイノリは、そんなキヨのままでいて欲しいと思っていた。




イノリがキヨを抱きしめると、キヨはまたくしゃみをする。



「ぶぇくしょーいっ!!!!」

「…くしゃみはオヤジだな」





冷える夜に床で眠ったキヨ以外の4人が次の日、熱に倒れたのは言うまでもない。