「キヨ。私はもう限界だよ。…カゼが好き。好きすぎて伝えなきゃ辛いの」


「カンナ…。でもカゼは」


「わかってる。私なんか恋愛対象として見ていない事くらい。もう長い間隣りで見つめてるんだもん。それくらいわかるよ」



カンナはキヨの肩を掴んで自分から離すと、キヨの顔を見つめる。




「…カンナはいいの?関係が崩れちゃっても大丈夫なの?」


「恐いよ。でもきっとカゼの事だから、私の気持ちを知っても今まで通りに接してくれる気がするの」


「そうだね、カゼだもんね。私もそんな気がしてきた」



キヨとカンナは微笑み合う。



キヨはカンナが悩んだ末に出した答えを否定する気にはなれなかった。




「いつ言うの?」

「善は急げっていうから明日あたりに言おうかな」

「そっか…。私、応援してるからね!」

「ありがとう、キヨ」




カンナはキヨに微笑むと、おやすみと呟いて部屋から出て行った。