「よし!じゃあ一番手、川鳥健斗いってきます」



ケンはキヨ達に敬礼するとカゼの元へ向かった。


3人はゴクリと唾を呑んでカゼとケンを見つめる。




「カゼちゃ〜ん♪ちょっとそこの木の横に立ってくれる?」

「………うん。わかった」



カゼはケンの意見に素直に従うと、大きな木の横に立った。




「………立ったよ」

「これこそが木と風で楓だ!…なんちゃって♪」

「…………………」



ケンのつまらないギャグに4人は言葉を失った。




「あれ!?つまんなかった?」



キヨ達は頷く。

カゼは木の横から戻ってくると、定位置に座り再び団子を食べ始めた。




「うーん…。カゼを笑わすって難しいなぁ。お笑い番組観ても笑わないし」



4人は頭を抱えて悩み始めた。



基本的に無表情でポーカーフェイスのカゼは、余程の事がないと表情を変えない。



するとカンナが何かを思い出した。