祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

カゼはキヨをギュッと抱きしめると持ち上げ、そのまま後ろに倒れた。



「カゼは何がしたいんだよ!もう満足しただろ!?早く離れろ!!」

「………すぐ妬く」

「黙れ!!」



暫く騒いだ後、5人は柵に登り並んで座ると空を見上げた。


5人の瞳はキラキラと星の光が反射する。




夏の匂いを運ぶ風に包まれながら時が流れるのを感じていた5人。




ただ一緒にいるだけでよかった。
何もしなくても会えればよかった。


5人でいる意味を感じていたキヨ達。





「…こうやってみんなでいる時間が幸せっていうのかな。幸せだよ、私」



キヨがそう呟くと4人は優しく微笑んだ。




優しい時間が過ぎる中、5人がいる屋上に夜の巡回をしている先生がやってきた。



「誰だ!?屋上は立ち入り禁止だぞ!!」

「やべっ!!逃げるぞ!!」



5人は柵から降りると、屋上から出て廊下を走りながら逃げた。





「コラ―!待ちなさい!!お前ら何年何組の生徒だ!!」