祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

イノリとケンと共に立ち入り禁止となっている屋上に向かったキヨは、カゼに電話を掛ける。



「もしもし、カゼ?サッカー部の合宿お疲れ様♪今ね、イノリとケンと学校の屋上にいるんだけどちょっと抜け出して来れない?」


「………うん。今行くよ」


「待ってるね。テニス部の所行ってカンナも連れてきて」


「………わかった」




キヨは通話を切ると、屋上の柵を握って空を見上げた。


高い場所から見る星は、地上で見るより大きく見える。




暫く3人で柵に登り空を見上げていると、カゼとカンナがやってきた。



「カンナ―♪会いたかったよ」

「1日会わないだけで大袈裟ね」

「だってやっぱり1日1回は5人で会わないと変な感じするもん」

「よしよし、可愛いわねキヨは」



カンナは抱きつくキヨの頭を優しく撫でた。


するとカゼがキヨに向かって両腕を広げる。




「ん?どうしたの、カゼ」

「………俺には?」



今日初めてカンナに会えた事に喜び、抱きつくキヨに自分も抱きついて欲しいらしいカゼ。


キヨが笑いながら抱きつこうとすると、イノリがカゼの頭を殴った。




「………痛い」

「お前はただの変態オヤジか!!」

「………だってカンナ…」

「カンナは女だからいいんだよ!!」




納得のいかない顔をするカゼに笑いながら、キヨはカゼに抱きついた。