祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

風が吹き抜けるだけの静かな線路。


2人は空を見上げながら歩いていた。




「あっ、飛行機雲!!」



2人が空を見上げると、飛行機雲が白い筋を青い澄んだ空に伸ばしている。




線路から伸びる陽炎。
誰もいない
何もない

そんな場所に続く線路沿いをただ2人は歩いていた。




照りつけていた太陽が夕日に変わり、次第に沈んでいくまで2人は線路を歩き続けた。



「電車一本も来なかったね。使われてない線路なのかな?」


「そうみたいだな」


「ねぇ、カンナとカゼって学校で合宿してるんだよね?」


「あぁ。…行ってみるか?」



キヨが嬉しそうに頷くと、2人はケンに電話をしてケンも誘い、高校へと向かった。




校門に着くと、自転車に乗ったケンが既に待っていた。



「何だよ、2人して昼間いねぇんだもん!」

「ごめんね、ケン」

「今誘ってやったんだからいいだろ!!文句言うな」



イノリはケンを殴ると校舎に入っていった。