キヨとカゼが家へ着くと、3人が家の前で待っていた。



「何処行ってたんだよ!カゼめ、俺のキヨを連れ回しやがって!!」

「ケンは黙れ!うるせぇ!!」



イノリに怒鳴られたケンはしょんぼりと頭を下げる。





「2人して遅くまで帰って来ないと心配するでしょ?遅くなるならメールくらいしてよね」

「はーい。ごめんね、カンナ」

「わかったならいいよ。お腹は空いてない?ご飯取ってあるわよ」




キヨは喜びながらカンナに抱きつくと、カンナと共に家の中に入っていった。


2人の後をうなだれたケンがついていく。





家の前に突っ立って動こうとしないカゼとイノリは、無言のまま見つめ合っていた。



「………心配しなくていいよ。キヨとはただ話してだけだ」

「誰もそんな事聞いてねぇだろ!」

「………顔に書いてある」



イノリは赤くなりながら顔を掻いた。


そんなイノリを見てフッと微笑むとカゼは家の上に広がる空を見上げた。





「………キヨは綺麗になったよね。やっぱりあの時の星は願いを叶えてくれたのかな」


「あの時の星?」



イノリは首を傾げる。