「ねぇねぇ。スイカ割りしたくない?確か俺んちスイカあるから」

「いいねぇ!やろうやろう」



5人は七夕だけ見られる星空を満喫した後、ケンの家へと向かった。


ケンの家の庭で待っていると、ケンがスイカを2つ持ってきた。



「じゃーん♪2つもあったよ。早速始めよう」



庭にシートを敷き、その中央にスイカを並べる。




「………目隠しと棒は?」

「あっ!忘れてた。目隠しのタオルはあるけど、うちに棒になりそうな物ないや」

「………ギターでいいよ」

「何でギターをスイカ割りに使わなきゃいけないんだよ!!」



5人は棒の代わりになりそうな物を探す。


生地を伸ばす麺棒や虫取り編み、ハエタタキなどを持ってきた5人だが、どれも使えない。




「もう投げて割ればよくね?目隠しすれば雰囲気くらい出るだろ」

「それじゃあスイカがぐちゃぐちゃになっちゃうわよ」



カンナはイノリの肩を叩く。



暫くどうするか悩んでいると、スイカを持ち上げて見つめていたカゼが、何かを思いついたようにポンと手のひらを叩いた。