祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

2人は暗がりの中、手探りでキスをした。

何度も何度も…。




そんな2人の間には優しい風が吹き抜けた。

カゼが祝福してくれているかのように…





「もう逃げない。俺にはお前しかいない」


「…私ももう離れたくないよ。誰といたって、誰かを好きになろうとしたって、いつもイノリの事を考えてた。私はイノリしか好きになれないみたい…。私ねっ……」



キヨの言葉をキスで塞ぐイノリ。


口を離すとイノリはキヨの頬を撫でながら微笑んだ。




「もう黙ってろ。…お前の言いたい事はわかってるから」

「意地悪…」


2人はもう一度キスを交わした。





不確かな言葉なんて何の意味も持たない。

必要なのは、確かなぬくもり。




遠回りをし過ぎた想いは長い時間をさまよった末、やっと繋がる事が出来た。