その頃、カンナは煙草を買うカゼと共にコンビニに来ていた。



「………すぐ買ってくるから待ってて」

「うん、わかった」



カゼはカンナを置いてコンビニの中に入っていった。


カンナは店の前に屈み、携帯を開いた。




「ヒュ〜♪お姉さんパンツ見えてるよ〜誘ってんの?」



スカートを履いているカンナが屈んでいると、スカートの中が見えたヤンキー達が、バイクに跨りながらカンナに近寄ってきた。



カンナはヤンキー達を睨むと、無視して携帯を見ていた。




「シカトする顔も綺麗だね。ど?俺らと遊ばない?」

「話しかけないで」



カンナが冷たくあしらうと、ヤンキーの1人がカンナの髪の毛を掴んだ。




「痛っ…!離せバカ!!ヤンキーなんて時代遅れなのよ!!」

「んだと!ちょっと美人だからってスカしてんじゃねぇぞ!!」



ヤンキー達が無理矢理カンナを引っ張ると、店から出てきたカゼが煙草の入った袋を投げた。




「………離して。その子、俺のだから」

「あぁ!?なんだお前。やろうとでも言うのか?4対1だぞ」

「………うん、カンナを離さないつもりならやる」




怯えるでも興奮するでもない冷静なカゼに、ヤンキー達は襲い掛かった。