祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

その頃、講義室で話し込んでいた男3人も同じキャンパスメイトの男達に同じような事を聞かれていた。




「なぁなぁ、お前らずっと女の子2人といるじゃん?あれ何?彼女なの?」

「ぎゃあっ!」



否定しそうなケンの足を強く踏むイノリ。





「あぁ。チビっこいのが俺の女で、でっかい方がカゼの女だ」



イノリの言葉を聞いた男達がカゼを見ると、カゼはコクっと頷いた。





「やっぱりそうなのかぁ〜!くっそー…黒花かんなちゃんだっけ?背が高い方。あの子、マジ俺のタイプだったのに」


「俺はチビ専だから清田さん狙ってたんだよなぁ。ちょこちょこしてて可愛くて、あの子」




男達が嘆くとイノリは呟く。




「わりぃな。…て、事だから諦めてくれ」



イノリは荷物を持つと、カゼと足を押さえるケンを連れて講義室を出た。





「ありがとうな、カゼ。いきなりついた嘘に乗ってくれて助かった。あいつらに変な虫がついたら困る」

「………うん。大丈夫。イノリの気持ちわかるから」



イノリとカゼが話していると、不機嫌そうなケンが喋り始めた。





「嘘は嘘でもさぁ!何でキヨの彼氏がイノリなんだよ!!俺って事にしてよね」


「………ケンが彼氏じゃダメだ」


「どういう意味だよ、カゼ!!」


「なめられて奪われちまうって事だよ」




イノリとカゼは鼻で笑うと喚くケンを見つめた。