祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

「………義姉さん、いつも何で兄貴と喧嘩してるの?」

「喧嘩じゃないわ。私がいけないの…」



カゼは首を傾げると、美咲の体に無数のアザがあるのが見えた。


カゼが美咲の腕を引き、袖を捲ると腕は赤く腫れ上がっていた。




「…………これ、何?」



カゼが美咲を見ると、美咲は俯いた。




「………兄貴に暴力振るわれてるの?何で今まで黙ってたの?」

「…海に嫌われたくないから」



美咲の言葉を聞いたカゼは鋭い眼差しで美咲を見ると、海の後を追おうとした。




「やっ…やめて風!この事知ったって海に言わないで!!」

「………何でだよ!そんな目に合わされてるんだよ!?」

「私がいけないの。…化粧したりお洒落するの海嫌がってるのに…私が海を怒らせてしまう事をするからなの。だから海は悪くないのよ!私が期待に応えないからいけないの」




美咲はカゼを止めようと海を庇い始めた。