祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】

キヨ達はカゼの指を見る。



「………雪。雪の花」



5人は手を伸ばすと、雪を手に取る。



雪の結晶は六角形の形をしていて花のよう。





「そうね。雪が降るのも花が舞っているように見えるわね」

「花見ならず雪見だね」



5人はシートを広げるとテレビを隅に置き寒空の下、お菓子を食べながら笑い合っていた。




「あははは!!」

「やべー!ウケるっ!!」



ケンとキヨはお笑い番組を観て、涙を流しながら爆笑していた。




「まだまだ子どもね。キヨとケンは」

「………キヨは可愛いね」

「うっせぇだけだ!!」




雪が降る公園。


5人は雪が止む頃、すっかり冷え切った体を寄り添わせながら公園を後にした。





「ううっ…寒いっ」

「完璧風邪引くな、俺ら」

「でも嬉しかった。お花見は出来ないけど、こうしてみんなで雪見が出来たんだもん。ありがとうね、カゼ」

「………うん」

「カゼは昔からキヨに優しいってか、甘いよな」

「………そうかも」




お互いの事を理解し合い思いやる5人。


その心は昔から変わらない。


それはきっと、これからも変わらない。






ガタガタと震えながら帰った5人は案の定風邪をひき、卒業式までの間、寝込むはめになった。