自らの役割を妨害してくる雲がいない青空を、堂々と専有しているお天道様のコンディションは絶好調そのもので、近頃は本格的な初夏の訪れを感じさせる気候が続いている。
太陽もたまには休暇をとってほしいものだ。

恨めしげに思いつつも、校舎のお陰で日陰になっている、いくらか涼しげな水飲み場に着くなり、まず私はひっくり返した蛇口で喉を潤した。
それから蛇口を元に戻して、粉末をいれたボトルに水を注ぎ込む。

これから訪れるであろう猛暑は過酷な試練とも言えるだろうから、それを乗り切るためにも適度な水分補給は重要だ。
ならこうしてドリンクを作ってあげることで、私は少しでもみんなの役に立てていることになるのだろうか。
水道から流れ出る水を眺めつつ、ふとそんな疑問を抱いた。