男女が交わりベッドの上でやることと言えば、セで始まりスで終わる、もしくはエとチの間に小さいツを入れた淫らな行為だと疑っていた時期が私にもありました。
それがまさかあんな形で血を流すことになるとは。
処女さえ喪失してないけど、あの暴力的な言動はある意味女を捨てたも同然だ。


「はあぁ~……」


あれから一夜を越して冷静になった私は、自ら幸せを逃がしているような、それはもう深い溜め息をついた。
これほどまでにアンニュイな気分で登校する日がくるなんて。
私の人生も本格的に荒んできたものだ。

いっそズル休みしたかったけど、それじゃ負けを認めている気がする。
という謎の対抗心により、節々が軋む体に鞭を打って家を出てきた私を誰か褒めてほしい。
和泉川先輩と付き合っていたあの日々よりも遥かに上をいく憂鬱な気持ちのせいか、通学路を歩く足取りも鉛のように重い。