ようこそゲストさん
今日はクリスマス。
なのに社会人の彼氏、圭くんは忙しくて帰れないと連絡がきた。
それから数時間。
まだ圭くんは帰ってきていない。
無造作に髪を結んでいたシュシュを外し、着替えるため寝室に向かった。
圭くんに見せたかったなと思いながら、後ろのファスナーを下ろした、その時。
ひんやりとした柔らかい感触が背中に触れた。
後ろを向けばそこには息を乱した圭くんがいた。
「本当にごめん。こんなんで許してもらえるかわからないけ
ど、受け取ってくれる?」
リビングに移動して受け取ったのは小さな白い箱。
蓋を開ければそこにはピンクのジュエルが埋まった指輪。
「え、指輪?」
「予約ってことで。それにちなんで…もうひとつ」
私の前に立つなり不意打ちにキスをしてくる圭くん。
「俺のこれからの人生、カコに受け取って欲しい」
そう言って圭くんは私の薬指に指輪をはめた。