綺麗な夕日が公園の向こうから最後の一仕事と言わんばかりにキラキラと輝いている。

あ、あの公園の裏にあるんだっけ。
せっかくだから覗いてみることにした。

ここの公園は近所でも1・2を争う大きさだ。
裏手に行くにも数分は掛かる。
表の入り口付近は遊具が多く、裏へ向かうと木々が多くなって道が狭くなっている。

うわ、これか!

草木が生い茂る中に細い階段があることに気がついた。
注意深く見ていないと素通りしてしまうところだった。
これは知らなくても頷ける。

あまりに不気味な雰囲気に太陽の光が心強く感じた。
真っ暗だったら確実に行かないだろう。

木々をかきわけ階段をのぼってみるとたいした段数もなく、お社も必要最低限とでも言っていいのかこじんまりとささやかであった。

ポケットから財布を出し5円を探す。
あれ、小銭入れん中ほとんど5円じゃん

振るとジャラジャラいうほどに5円が入っていた。
5円ばかり溜め込んでいたのもきっと何かのご縁だ!
ここはせっかくだし、素敵な出会いのために奮発して…

財布をひっくり返して一気にお賽銭箱へ。

神様、なにとぞ――――――!