「お前・・・女のくせにヤるとかヤらないとか言うな!恥ずかしい・・・」
目をぱちくりぱちくりさせてる。そんなに多くは言ってないけど。
「良かった。血迷ったら俺んとこおいで」
「は?行かないし、っていうか今度は香水くさいし!離れて」

ぎゃーぎゃー騒ぐ中でまだ硬直してる人が一人。
「おーい、拓真だいじょぶか」
手をひらひらさせる頼。
「だめだ、完全に目があの世に行っちまった」
遠くを見つめて何かを呟いている。
「・・あおちゃんが・・・あおちゃんが・・・」
「拓真ー、君の大事なあおちゃんは無事ですよー早く戻っておいでー」
耳元で頼が囁くと身を震わせた。

「よし、戻ってきた」
けらけら頼が笑っていると、和也は携帯で誰かと話している。
「分かったじゃあ早く来いよ」
「誰?」
電話を切ってあたしが聞くと内緒。とだけ言って腕時計を見た。
「お前ら飯持って来いよ」
「え、もうそんな時間?」
携帯を見るともうお昼の時間だった。
抜け出して1時間半・・・・。やばいなー。。
「じゃあまたここで集まろ?」
あたしがそう言うと、みんなは笑って屋上を後にした。
・・・一人を除いては。

「ほら、拓真いつまでスパークしてんのっ行くよ」
口を開けてる拓真の腕を無理やり引っ張っていった。