血のにおい…
人だかり…
車のクラクション…
涙…
傷…
鼓動…




これら全部合わせて、
やっと夏海は状況を飲み込んだ…






あみは、
車に引かれたんだって…



「…ッッ」




夏海の鼓動が一段と早くなる。。。



「誰か…だ…れ……か。。。」



震える声で助けを求める…
しかし。

思うように声にならなくて…





『っちょ!!大丈夫かよ!』




回りに囲まれた人だかりを押しのけて、裕也とリュウセイが来た………。






ウソ…


デモそんなハズが無い、


だって2人がこの場所にいるなんて……




「ッヒッヒ…ハァ…」



上手く呼吸が出来なくなる…。



そんな2人の元に裕也とリュウセイが駆け寄る…




『大丈夫か!!!?』



夏海は裕也に肩を抱かれ今にも失いそうな気を、保とうとする…



しかし、
ドンドン、カ呼吸は早まり、視界がぼやけて行く…………




夏海は裕也の腕の中で、とうとう気を失ってしまった…。