浴衣を脱いで、私服に着替えれば、少なくとも年相応の姿に見える 「失礼いたします。奥様がお呼びです」 「こんな朝早くから、ですか?」 使用人の女性は、地味な着物姿で、月子を呼びに来た 「はい」 「分かりました・・・」 晴れない気持ちのまま、月子は寝室を後にした 忍の母・美登里が待っていたのは、広めの和室 畳の香りは、少しだけ月子の気持ちを和ませた 「よく眠れたかしら?」