『ゴメン…。でも食べたくて食べてたんじゃ無いから…。』

夏海は考えながら言う。
「食べさせられたの?」


コクリとうなずく裕也。



『食べなきゃ夏海のとこに行けなかったから。』
夏海は涙を浮かべる…。裕也は体から離して、制服のセーターの袖で夏海の涙をぬぐった。

「ありがとぅ…。」

マダ泣きそうな夏海に裕也は、
『あっ!これ…。弁当食おうぜ!!せっかく夏海が作ってくれたんだし。』

「うん。何かちょっとした事でキレてごめんね…」

『その話はもう終わり!!っ。さっさと食おうぜ。。。』

にっ!と笑う裕也になごまされたのか、さっきまでの涙はどっかに吹き飛んでいた。

と、同時に雲もすっかり晴れていてさっきの雨がウソのようだった。