「やっとふたりきりになれたなぁ。集合までの時間、何しよっか?」



先生は私の反応を楽しむかのようにニヤニヤしながら私の顔を覗き込む。


お風呂あがりの先生は、少し赤い顔をしていた。

セットしていない髪型がかわいい。


毎日見てるのに。

旦那様だから……いつも見てるんだけど。




「ゆっくりお昼寝でもしよっか」



私もこんな返事をして、先生の反応を楽しんでいたりする。




「昼寝?ふ~ん。できるもんなら昼寝してみれば?」



「できるもん」





ホテルの部屋へ。


20階からの眺めは最高で、山が遠くに見えた。


懐かしい北海道。


夏の北海道は初めてだね。




「思い出の北海道で……俺と直はようやく結ばれる」



荷物を部屋の端にまとめていた私は、先生の色っぽい声に驚いて振り向いた。