「うわ!もー行かなきゃ!」


携帯がポケットから振動を感じ教室の時計を見る。


お喋りしすぎちゃった。



「イズミ君だ!」
「恋也先輩もアリでしょ!」


とやり取りをしている2人に呆れながら昇降口まで急いだ。





「あ…れ?」



だけど


急いで走って来たのに、いつも座って待っているはずのあいつの姿が見当たらなくて周りを見渡した。



「いないし…」



脱力感を感じながらポケットから携帯を取り出すとメール画面を開く。



ドキ………



‘イズミ君’


受信者の名前を見ただけでドキドキする。


ゆっくりボタンを押して本文を開いた。