「お兄ちゃん」





夢の中で




ぼくを呼ぶ




キミは




6歳だった




少し茶色い長い髪に



クリッと大きな瞳




色の白い肌




赤い唇




兄のぼくから見ても




まるでお人形のように




愛らしく




キミの笑顔は




毎日ぼくを幸せにした





たまに伏せた瞳は




幼児とは思えないほど




儚げに 哀しくて





それはキミの置かれてた




不運な境遇のせいだったのか





ぼくは





いつだって





本当にキミを愛してた