……うん。改めて、やっぱり信じられない。
「あ、あの……相手、間違えてませんか?」
蒼色の瞳を見つめて、首をかしげた。
先輩が私を好きだなんて、天と地がひっくり返るくらいありえないことだ。誰かと間違えているか、とんでもなく趣味が悪いか、どちらかとしか思えない!
「間違えてない。君が好き」
まっすぐに見つめられながら告げられた言葉に、どきりとわかりやすく心臓が跳ねる。
こ、後者だった……。この人、とんでもなく趣味が悪いんだっ!
「え、えっと、あの……」
ど、どうしよう。私みたいななんの取り柄もない人間に告白するなんて、逆に気の毒になってきた。こんな完璧な人が、なんで私なんかを好きになるんだろうっ。