ケータイ小説 野いちご

私に恋する可能性




金髪に、ピアス


…確かに高校生でそれは決していい印象ではないかもしれない


だけど

私はそんなのどうでもいい


多岐くんがピンク色の髪をしていようが、坊主だろうがロングだろうが


見た目なんか関係ない


言ってしまえば多岐くんの生き方にだって私はどうこう言う気はない



だって多岐くんであるってことが大事だから


多岐くんがいて、私に出会って、恋をした


あなたの生き方がどうであれ、私にとって大事なのはそこだもの


それに、もし多岐くんの生き方や髪型


何かひとつでも今と違ったら、私たちは出会ってなかった



確率ってそんなもんらしい


その時の行動ひとつが、格好ひとつが運命を変える


それが可能性


多岐くんと出会えた可能性の…素晴らしさ



何かを後悔しているような影のある多岐くんの目


…なんでそんな顔をするのかな


もし私の言葉で少しでもその霧が晴れるなら



「ねぇ多岐くん」


「?」


「多岐くんが何を後悔してるのかなんて知らないけど…私が好きになったのは、今ここにいる多岐くんだよ」


何も違わない


今ここにいる多岐くんじゃなきゃダメ



「好きだよ」



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