「えー3番って菜花じゃん。大丈夫?誰かに変わってもらったら?ごめん、うちら今日の昼休みは顧問に呼び出されててさ……」

同じグループの3人が申し訳なさそうにそういう。

確かバレー部は話し合いがあるって朝のSHRで言ってたっけ。

そして彼女たち3人はバレー部。

「ねぇ、光莉は?」

一人が光莉に声をかける。

「ほんっとごめん!今日、私、放送委員でさ……」

光莉もパチンと顔の前で手を合わせて謝る。

そうだ、毎月第1火曜日は光莉が放送委員の当番の日。

放送委員の活動は主にお昼休みの放送がメインだから、急いで放送室に向かわなければならない。

当番の日に忙しそうにしている光莉をよく見ているから説明されなくても十分わかっている。

「私は本当に全然大丈夫だから!みんな早く行ってきて!気遣わせちゃってごめんね」

さらに私が謝れば「だれか捕まえて手伝ってもらいなよ」なんて言ってくれて。

「またあとでね」と4人は化学室を後にした。