「ち、違うもん!」

真於は頬を膨らませて言った。

マジでほんと可愛い。

「キスしてるときの声エロいくせに」

俺はもう少し真於をからかいたくて言った。

「な、な、な、なななななにいってるの?!」

真於はめちゃめちゃ動揺した反応を見せる。

「いやー、真於があんなエロい声出せると思ってなかったからなー、俺」

俺はニヤニヤしながら真於の反応を見る。

真於は顔を俺が見たなかで一番に赤くして、体をわなわなと震わせている。

「隆之の………、変態っっっ!」

頬にばちんと真於の平手打ちが飛ぶ。

あーあ、何で俺言っちゃったんだろ。

完全馬鹿したわ。






――――俺はこの日から数週間、真於にキスをさせてもらえなくなった……。