「おはよう…」



「起きたね、本当に菜穂は四六時中可愛いなぁ。
じゃあ下に降りようか」



そう言ってまだどこか寝ぼけている私を抱きかかえる蓮くん。



そこで完全に私の目が覚める。



「わっ…蓮くん、だから私一人で…」



「そんな毎回言わなくていいよ。


そろそろ慣れてよ。朝は俺が菜穂をお姫様抱っこするの」



一人焦る私を見て、優しく微笑む蓮くん。



もう何を言っても無駄だということはわかっているから、大人しく体を預ける。



だけど本当はドキドキしているし、いつまで経っても慣れなくて恥ずかしい。