「ここは……?」

気がついた私は、自分の部屋ではないことに気づいた。

見たことない天井、遠くの方で大人の人の声が聞こえる。

「病院…?……翔也は!?」

私は、勢いよく体を起こし、急いで起き上がろうとした。

突然起き上がった衝撃に、私は思わず転んだ。

「大丈夫ですか!?」

外にいた看護師さんが、扉をあけ私の体を支える。

「いえ…、私は大丈夫です…!それより…翔也は…?無事なんで

すよね…!?」

私は、看護師さんに一分一秒も隙きをあたえず、問い詰め

る。

看護師さんは、少し暗い顔で沈黙していた後に、口をゆっく

り開きこう語った。

「命に別状ありませんが、頭を強く打った衝撃で、意識がな

くまだ目覚めていません。このままだと、目覚める可能性は

低いかもしれません。念の為検査も行いますので少々お待ち

ください。」

その言葉に私は、頭が追いつけなかった。

目覚める可能性が…低い……?

私は、その言葉をなぞるように復唱する。

それって……、一生目覚めないってこと……?