「はぁ……はぁ………」

しばらく、ここで隠れていよう。
そのうち昼休みも終わる。
そうすれば、さすがに美波も自分の教室に戻って午後の授業を受けるだろう。

まさか、美波が唯を殺した犯人だったなんて…。

美波が私のことを好いてくれているのは知っていた。

でも、あんなに狂った好意を私に向けていたなんて…。

ちっとも嬉しくない。

それどころか………。

「気持ち悪い……」

やがて、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。

そろそろ美波も自分の教室に戻った頃だろう。

私はゆっくりと個室の扉を開けた。

「華ちゃん」

そこには、さっきと同じ不気味な笑顔を見せる美波が立っていた。