「ねぇ、ミハル」

今度はミハルを呼ぶ声がした。
もちろん、声の主は私でもサキエでもない。

私達の頭には、同じ人物が浮かび上がっていた。

「ねぇ、これってもしかして…」

私が口を開いたときだった。

「ねぇ、また三人で私を無視するの?
ひどいよ。

私には、みんなしかいないのに。
どうして、どうして、どうして。

ねぇ、無視しないでよ」


ふと天井を見上げると、そこには体中血まみれのカナがいた。

カナの目玉は片方がなく、四肢はありえない方向に曲がっていた。

「か…な…」


「あはは…やっと返事してくれたぁ。


でも、ユルサナイ」