陽向くんはホッとしたように笑うと、その笑顔であたしの不安な気持ちを包み込む。



ずっと、陽向くんのことが大好きだった。



ウソみたいだけど、今のあたしは陽向くんの彼女なんだよね…。



上を向かされたと思ったら…陽向くんの顔がだんだん近づいてきて、恥ずかしくなって軽く目を閉じた。



唇に柔らかな感触を感じ、これがキスだと自覚するのに数秒かかった。



少したって軽く唇を離すと、見つめたまま再びキス。



今度は啄むようにされて、もうそれだけで立っていられないほど。



口から出るのは吐息だけ。