失敗するわけにはいかない。

借金だってキャバクラで働いてやっと
払っているというのに。

この会社で働けないと私もお母さんも
路頭に迷ってしまう。

私が頑張らなくちゃあ!!

スーツに着替えて気合いを入れ直した。
よし!!

「じゃあ、お母さん行って来るね」

布団で寝ているお母さんに言った。

「いってらっしゃい。
ごめんね……萌ばかりに負担をかけさせて」

「全然だよ。これぐらい子供として
やって当たり前だし。
それにな念願の秘書になれてわくわくしているの」

笑顔でそう言った。

秘書になりたいと思ったのは、
ドラマがやっていた秘書があまりにも
綺麗だったから。

私もあんな風になりたいと思った。