自室に戻ると侍女のライラが割れんばかりの声でセレーナを迎えた

「セレーナ様!ご婚約おめでとうございます!」

「ありがとうライラ、といってもまだ申し込みの書状が届いただけだけど」

「私、セレーナ様の行く先何処へでもついて行きますからね!グラファイト王国でもずっと、姫様にお仕えしますから!」

「嬉しいわ、ライラ。本当にありがとう。これからもよろしくね。」

「はい!」

「早速なんだけど、結婚に向けてやっておきたいことがあるの。ライラ、手伝ってくれるかしら?」

「勿論です、セレーナ様。花嫁修行ですか?それとも国王様王妃様に今までの

「いいえ、違うわ。もっと重要なことよ!名付けてお転婆娘卒業式!

「あぁ、セレーナ様ご立派になられて。
お転婆娘を卒業されるのですね。お手伝いさせていただきます」

「ありがとう、じゃあ明日町へ出かけるためお城を留守にするからアリバイ工作よろしくね!そうね〜今回は結婚の申し込みに驚いて知恵熱を出して寝込んでるって設定で、、、」

「セレーナ様!!!それじゃあお転婆娘卒業じゃないじゃないですか」

「いいえ、ライラ。これはちゃんとした卒業式よ。私の愛するサヴェントをサヴェントの民の生活を民の笑顔を見ずに私はこの国を離れられないわ。私が従者を連れて町を民を見に行ったのじゃだめなのよ。創られていない、生の、本当のサヴェントを最後に見ておきたいの。それをもって、私はお転婆娘を卒業し、いずれグラファイト王国を統べるルーカス様のよき妻になれるよう邁進するの。だからお願い、、、ライラ」

「セレーナ様のお気持ちはよくわかりました。明日のアリバイ工作に協力致しますわ」

「ありがとう、ライラ」