白羽の言葉をきっかけに、高台から飛び降りる。

正面の見張りは2人。
下から数えて3つ目のグループ…四花の下っ端。




「な…何者っ!?」


『時代劇みたいな問いかけやめてくれる?』




サイレンサーをつけた銃が火花を吹く。
音もなく倒れた2人。

何者?
俺たちのパーカーと紋を見て分からない下っ端は、六花にとって捨て駒。

可哀想に。





『先に進むよ。』


「“奥からウヨウヨでてきたで。
ざっと見て50人…恐らく四花が全員出てきとるわ。”」


『了解』





処理の白羽は高台から覗きながら、相手の動向をインカムで教えてくれて、それを頼りに俺だけ突き進む。

いつものスタイル。
俺の銃の弾がなくなったら、白羽も参戦する。

基本的に銃しか使わない俺。
接近戦は苦手で、念のため短剣は持っているけど、接近戦は白羽の方が上。

殺し屋はターゲットを仕留めるだけだから接近戦である必要はない。

それとは違って、始末屋は処理中に隠れてたやつに襲われたり、実は生きてたり、たまたま帰ってきたやつだったりするものから襲われる。

そのために、遠距離戦は苦手だけど接近戦は得意分野ってわけ。