───
──…



「ご苦労だった。とりあえず外傷なしで帰ってきてくれてよかった。」



そして、先輩の瞬間移動で帰ってきた私たちは大きく二つに割れた。



「報告ありがとう、ライアン。そしてフィー、カイラ。明後日は、卒業生の特別講義ということにしてウェルティフルに向かってくれ。ゲキも同行させよう。」



あの人を気にしつつも、前に進もうとすることができる人と



「タクト、ラック。しばらく休暇をやる。特攻隊への仕事は別の者で十分回せる。一旦整理する時間が必要かもしれん。

ソラ、明日から教職に復帰しろ。暫く調査はさせないつもりだ。」



自分の無力さを痛感して、下を向く者。



「とりあえず、誰も死ぬことなく帰ってこれただけよしとする。ただ、気だけは抜くな。特に明後日。」



明後日…。



「よしっ、今日は解散。くれぐれも、頼むぞ。」



今日この日は、私たちにとって忘れられてはいけない日だった。既に今日この日も、この先につながる布石は打たれていたのだから……。