しっ、しまった!!
なにも考えずに、バカな私が発した言葉は場に合わない零さんへの想い。



まるで軽く告白しちゃってる様にも捉えられるその言葉に
顔が青くなる私を零さんがジっと何も言わずに見つめてくるから
耐えられなくなって、家の中へと逃げようとした。


ーーその時。



「さっきの言葉は、どういう意味だ」



鍵を回して、少しだけ開いたドアが
零さんが後ろからものすごい勢いで壁ドンしてきたせいで閉じてしまった。




「零さん...!家のドア壊れちゃうじゃないですかっ!!」


「お前さっきから話を逸らすな。
"好き"ってなんだ。どういう意味で言ってるんだよ」


「っ...!どういう意味って...!」




そんなの、異性として好きって意味しかないじゃないですか!!



そもそも男の人にそうゆうこと言っちゃう時点で察してほしいよ。




すぐ近くにいる零さんのたまに吐き出される息が、頭に触れてドキドキしてしまう。



家の中に逃げたいのに、零さんの手がドアを押さえてるからそうはさせてくれない。






「...朝日」


「...」


「...なに不機嫌になってんだよ。
ただ質問してるだけだろ?」


「...その質問意地悪すぎませんか?
ていうか...零さんこそ、どう思ってるんですか」


「あ?」


「私のこと」