「大丈夫。どれだけ迷っても、私が正しいと思うことをやっているなら、誰かが味方でいてくれる。」



それは私の中で、根拠のある自信。



「フィーネ、改めて聞こう。行ってくれるかな?」



この人がこの顔をする時は、もう答えを悟っている時。



「 はい。もちろんですよ、お父様。

いえ……国王様。」



「任せたぞ。」



今の私には、その一言で十分だ。



「明日、情報を得ることも大事だが、最優先は生きて帰ることだ。誰も死ぬんじゃないぞ。いいな。」















この時は気付かなかったふりをしたんだ。



国王と貴族会と殲滅隊。


三権の思惑が絡み合っていたことに。


それは多分、ここにいるほぼ全員がわかっていることだろうけど


敢えて誰も何も言わない。



互いの利益だけを見据えて……。



この先の、布石を打つ為に──