「ええ。確かに言いました。よく覚えてましたね。素晴らしいです!でも、それはルミノール反応の事。服の上からすぐ捨てるような合羽でも着てれば問題ありません」


私は更にそれをメモする。

確かに、料理をしてる時も服の上にエプロンをしてれば、中の服は汚れない。

エプロンが汚れたら洗うか、捨ててしまえば良い。


「小紺さんは偉いですね!先生、Excellent(エクセロン)……花丸、あげちゃいます!」


先生は私の頭を撫でてくれた。

少し荒れてる手だけど、温かい。

体温が伝わってきて、心がほわっとして、ちょっとくすぐったい。


「本当ですか?やった!」


この時だけは、私も本気で笑えた。

私の存在を認めてくれる。

褒めてくれる。

それだけで幸せだった。

教わってる事がちょっと変わってても、そんな事どうでもいいとさえ感じるくらいに。


「先生、次は何を教えてくれるんですか?」


もっと褒められたい。

その為にもっと頑張りたい。